うひょーくんのブロマガ

つまりそういうこと

読書感想文 谷崎潤一郎「痴人の愛」

どうも僕です
立て続けに感想文書いてますけども、実は今朝嘔吐を読み終わって感想文書くのめんどくさかったんで、そのまま次いったんだけど、やっぱ二つとも書こうっていうことで今連続で書いています。
 主人公は河合譲治。普通のまじめなサラリーマン。そんな彼がカフェで働く15歳の女の子ナオミちゃんに一目惚れして、大事に大事に育てて、ちゃんとした女性になったら妻にしようと決意する。決して俺の妄想ではない。
 そんなナオミちゃんに英語と音楽の塾に行かせ、なんやかんやで結婚します。ところが徐々にわがままになってきて、英語も音楽もすぐ飽きて、しかも英語の塾に一年以上言ってるのに未だに受動態もわからないチンパンぶり、高価な服をキチガイみたいに買う、おまけに気に入らなかったら一度も着ない。洗濯もしない。こういう凄まじいチンパンジーだってことがわかってくるんだけど、そういう彼女を怒ると拗ねて口を利かなかったり、泣いたりするので思わず可愛いから赦しちゃう!!!!!っていって甘やかし続けます。しかも、無邪気に遊ぶときは遊ぶんだよ。勝って大喜びするのがまた可愛くて、わざと将棋とかも負けてあげちゃう!もう一度言うが、俺のことじゃないぞ。
 ところが、彼女がくそビッチだってことが判明する。既に二人と浮気していた!さすがにぶち切れた主人公、ナオミちゃんと離婚します。離婚して出て行ったあとにわかる驚愕の真実。なんと二人どころか四人とヤッテいた!しかも!離婚して出て行ったあとはいろんな男の家に入り浸ってやりまくっていた!!!!!なんというこっちゃとせいせいしていた主人公なのだが・・・・・。
 ナオミが荷物をとりにやってくるようになる。何回も何回もやってくる。時折、目の前で着替えたり、友達のキスだとかいって譲治の口に息を吹きかけたりする。最初はまたそうやって誘惑してんのかコイツ許さんぞってなってたんだけど、徐々に早く誘惑してくれよ~頼むよ~wwwwwwwwwwってなってきてキスのことを思い出したり、過去の夫婦だったた時のことを思い出して頭を顔にぶつけるヒステリーを起こしたりする毎日を送る。そして、ついに発狂してナオミのいう事を何でも聞く奴隷のような金量産マシーンになるわけである。

おしまい。

またもやすごい小説を読んでしまったという感がしている。まず前半のところは同じ境遇であればまさしく俺も同じことをやっていただろうということである。いや、そうでなくても彼女のこうした我儘には男は弱いのではないだろうか。これほど酷くはなくてもそういうことがあると思う。そして後半、わざといいところを隠すエロティシズムに完全に耐えられなくなって、依存してしまい、奴隷となるところがまたわからんでもないんだな。恐ろしい話だし、主人公が馬鹿すぎて笑っちゃうんだけど、でも自分が同じ境遇だったらそういうこともあるかもしれないというリアリティがこの小説にはある。

文章的には難しくないし、純文学初心者にもおすすめできそうな作品であった。