うひょーくんのブロマガ

つまりそういうこと

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履いてきたぼろ衣にこすれる感触に身震いし、吐き気を催す自分を見た。自分の身体はなくなった。存在していたのか?幻がその先に進もうとするとき、あるはずの全ても飲み込もうとしたことに気づく。その致命的な流れから自分は隔離された。いや、本能が隔離した。またしても自分は自分ではない他者の物に変化する。他者の物、他者、物すらなくなる。表現しようとすれば失われ、している道具もまた次々と消えていく。最後の敵であったはずの思考が自分の手を離れ、余計なことであると認識しているはずのことを考え続ける。自分の中の何かは手の届かぬ場所に置かれたまま残った。