うひょーくんのブロマガ

つまりそういうこと

「死者の奢り」読書感想文

どうも僕です。川端康成に並んで二人しかいないノーベル文学賞受賞者の一人、大江健三郎の「死者の奢り」の読書感想文です

主人公がアルバイトで水槽の中でホルマリン漬けになっている死体を別の水槽に運ぶ話ですわ。短すぎてあんまり要約すべきこともない。一緒にバイトしている妊娠した女子大生が、一度生まないといけないと勝手に思い出すところくらいが謎だったかな。
全体的には死者と生者、物と人っていうところに重点が置かれていたと思う。火葬は人が物になるまえにうやむやにするだとか、生きている人間と話すことがめんどくさくなるだとか、そういう話がある。また、幼女の死体の裸をみて勃起するところでは、今はそう思うけどそのうち何も感じなくなるものに変わるのだろうという対比がされている。そして、最後に死体を別の水槽に運ぶ仕事ではなくて、実は火葬するために運ぶ仕事だったことを知らされて、下手したら給料がもらえない可能性が出てきて、むなしくなってくる話。

また、主人公が希望を全く持たない感じが悟り世代的な何かを感じる。

心にぐっとくるような話ではなかったけど、やたら気持ち悪い話だった。以上