うひょーくんのブロマガ

つまりそういうこと

読書感想文「トカトントン」

太宰治の「トカトントン」読みました
めちゃくちゃ短い短編です

どんな感動ややる気が起きても全て「トカトントン」という音が聞こえるとやる気をなくすという話

最後の方は本当に笑える 以下引用
 
「もう、この頃では、あのトカトントンが、いよいよ頻繁に聞え、新聞をひろげて、新憲法を一条一条熟読しようとすると、トカトントン、局の人事に就いて伯父から相談を掛けられ、名案がふっと胸に浮んでも、トカトントン、あなたの小説を読もうとしても、トカトントン、こないだこの部落に火事があって起きて火事場に駈けつけようとして、トカトントン、伯父のお相手で、晩ごはんの時お酒を飲んで、も少し飲んでみようかと思って、トカトントン、もう気が狂ってしまっているのではなかろうかと思って、これもトカトントン、自殺を考え、トカトントン。」

無駄にリズムいいところがまたあほらしい
最後にはこの手紙を書いてる途中からトカトントンが聞こえていてほとんど嘘です!とか言い出す始末 なんやこの文章

それはともかくとして、この「トカトントン」という音が聞こえると全てやる気をなくすとかいう話ですけども、まぁなんとも人間らしい気がしないでもない
主人公は何かに対して挑戦したりしようとすると常にこの音がなって冷める
最後にこの主人公は、トカトントンは君が失敗することを恐れて挑戦をやめるための心の声にすぎないと言っています。

トカトントンなんて音はともかくとして、人間結構失敗したり恥をかいたりするのを避けていろいろな都合をつけてやらないときあるよな こういうところを書いてるんじゃないだろうか

まじめに言えば多分こんなとこだと思う ただ俺の個人的な感想からすると最後の最後はもう太宰治がなんとか文学っぽくまとめるために書いてみたって感じがする
こいつ絶対トカトントンっていう響きが楽しいだけやろ絶対

しかし最近こんなにアホみたいに本読んでると俺も何か書きたくなってくるぞ!!
書くなら失敗園とかお伽草子とかトカトントンみたいなアホらしいのを書きたい

じゃあな