うひょーくんのブロマガ

つまりそういうこと

罪と罰を読破した!!!! 感想が長すぎるから読まなくていいぞ!

こんばんは 僕です
今日一日中罪と罰を読み続けてついに読破しました 長かった
途中からラスコーリニコフ君に感情移入しすぎてやばかった なんだか自分まで追い詰められているようだった。

話のあらすじ
最初からよからぬことを考えるラスコーリニコフ君、マルメラードフ(飲んだくれ爺)に会う
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      ばあさんを殺す
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     警察に呼び出されて失神
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妹のドゥーニャの結婚相手ルージン君出現 ラスコーリニコフ君が煽りまくってガチギレして帰る
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警察のザミョートフ君にあえて犯行の手口を暴露
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川で倒れてたら隣でばあさん自殺、マルメラードフ死亡、葬式で全財産を遺族に渡す
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     母妹帰還、追い出す
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警官ボルフィーリィに尋問で追い詰められるも回避
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帰ったらスヴィドリガイロフ(ドゥーニャのこと大好きキチガイ)登場
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マルメラードフの娘ソーニャと会話、明日無事だったら殺したことを打ち明けることを決心
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ボルフィーリィの尋問を回避 
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マルメラードフの葬儀、ルージンがソーニャに金を盗んだと無実の罪を着せるもバレて退散
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ソーニャに殺したことを打ち明ける スヴィドリガイロフに聞かれる
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マルメラードフの奥さん(貴族の娘)発狂して死亡
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ボルフィーリィ最後の尋問
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スヴィドリガイロフに会って話す
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スヴィドリガイロフがドゥーニャに言い寄るも振られる、ついでに殺したことがドゥーニャにバレ、追及される。
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スヴィドリガイロフ自殺
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自殺を知らないラスコーリニコフ君そろそろ自白を考える 
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母妹ソーニャに最後の別れの挨拶
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ソーニャに見守られながら警察に出頭
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なんとラスコーリニコフ君改心してソーニャと両思いになって終了

と、このような流れでした

昨日も言った通り、ラスコーリニコフ君は特別な考えを持っています。
偉大な人間には人類のためならば、他の凡人を殺す権利がある そもそもそうした人間偉業をなすにあたって殺すことを何にも思わない
という思想です。
これが彼を一貫している思想です。
彼は婆さんのことをしらみと呼びます。つまり、凡人で無益な人間だと考えているのです。
一方自分のことは偉人だと考えています。だからこそ、これから人を殺すことをためらってしまう自分が許せなかったのです。ためらうということは偉人ではなくただのしらみだということを認めることになるからです。
こうして強烈な自分の思想を貫き、このまま逃げようとしていたラスコーリニコフ君 もちろん自白も許されません 自白するということも偉人ではないと認めることになるからです。
ところが、途中で苦しみに耐えかねてソーニャに話してしまいます。
ソーニャはラスコーリニコフ君とほぼ同じ境遇であるとして書かれています。
互いにある程度の教養があり、プライドがあるにもかかわらず貧しくみじめな生活を送っています。
そして、ラスコーリニコフ君にとっては偉人の思想が自分の柱であり、一方でソーニャにとっては神への信仰が柱にあったのです。
この違いは、ラスコーリニコフ君には人を殺しても許されるという圧倒的な自己中心的な思想を与え、ソーニャにはアガペーの精神、自己犠牲の精神という全く正反対の生き方を生み出します。
さて、こうした境遇の違いはあれど、同じような存在であるソーニャに打ち明けるに至るのです。

ところでこの二人は相当恵まれています。プライドが傷つけられても他に強固な柱があって生きることができたからです。ソーニャの母はそれが耐えられず発狂してそのまま死にました。
母が夫の葬儀を開催するときの描写はすごく痛々しいです。
自分の貴族としてのプライドをもって盛大に開くつもりの葬儀には食事目当ての乞食と飲んだくれしかやってこず、最終的には一番世間的に立場のあり、自分のプライドを守ってくれそうなルージンが自分の娘を追い詰めようとしたりともう散々でした。

また、プライドが変な方向に行くタイプの人間としてルージンがいます。彼は他の人たち同様プライドも教養もある人物もあり、彼らと違って金持ちでプライドを守れるだけの社会的地位があります。そんな彼はプライドを守るためにラスコーリニコフを追い出そうとして、結局婚約者のドゥーニャに化けの皮をはがされ、それをどうにかして復活させようとして無実の罪を着せ、しかもバレるという最悪の結果をもたらして消えることになります。なんともみじめな末路です。

そして最後に出てくるやばい奴スヴィドリガイロフ
彼は社会的地位もあり、金もある でも他の人と違って全くプライドがない。浮気してもOKくらいの男です。そのせいでいろんな悪いうわさが建てられて散々な男です。奥さんや召使を精神的に追い詰めて殺したとか言われてます。ついでに亡霊まで見えます。
でもこいつ意外といい奴で、マルメラードフの奥さんが死んで身寄りのなくなった子どもたちを自分の財産で孤児院にいれてやったり、ソーニャがラスコーリニコフ君を追いかける費用を工面したりとすごい。
また部屋に鍵をかけてドゥーニャと一対一で話したわけですが、振られても襲い掛かることなく結局普通に返します。純情すぎるわ そのままもう失意の中、自殺します
くそ子どもに優しいロリコンおじさんだった気がする
ちなみに彼の妻もめっちゃいい人でドゥーニャに遺産を残します。

こうやって教養、プライドと実際の社会的地位の二つの線で見ると割と物語が見えてくる気がしましたね

さて肝心の「罪」と「罰」です。
どうみたって罪は婆さんを殺したことです。罰は最終的にシベリア送りになったことでしょう。
ところがラスコーリニコフ君の観点からすると、そもそも罪はありません。なぜなら彼は罪を犯してません偉人ですから。つまり罰はないし、後悔の念もないのです。あるのは無意味にこんなところに自ら来てしまったという愚かさへの後悔です。
ラスコーリニコフ君からすれば婆さんを殺したのは「罪」ではなく正義です。一方で「しらみ」からすればそれはそのまま罪になります。
そんな婆さんを殺す中で完全に社会とは全く違う頭のおかしな思想を本気で信じるようになったラスコーリニコフ君、最終的には「罰」によって普通の人間に戻ります。
そしてソーニャと一緒に暮らせそうなハッピーエンドを迎えます。
以前のラスコーリニコフ君からすれば罰は最悪のものになるでしょう。自分がしらみになるということですから。でも「しらみ」の側からすれば罰はすごく良いものになります。「更生」したからです。
こうして考えていくと罪とは人の見方によって訳が分からなくなるし、罰だって悪いのやらいいのやらよくわからなくなります。こうした訳わからなくなるところがもうわけわかりません。


とはいえ、まとめてみてみるとドストエフスキーの作品は最後ハッピーだったと僕は思います。気が狂った人間が普通の生活に戻れてよかったじゃん!
人間失格とか火花は戻れずに最悪の人生を送りますからね。

長くなりすぎたもう読まなくていいわ