うひょーくんのブロマガ

つまりそういうこと

読書感想文 フランソワーズ・サガン「悲しみよ こんにちは」

 どうも、僕です。

 今回はフランソワーズ・サガンの「悲しみよ こんにちは」について書きます。

 新潮社累計売上高ランキングなるものがあって、そのトップ10に入っていたので、とりあえず読む。島崎藤村の「破戒」も読んでいるところだが、あまりに薄暗すぎて鬱になりそうなので、こちらを読んだ。が、これもなかなかえぐい。

    要約

 十七歳の女の子セシルは、父レイモンとバカンスに来ていた。父はヤリチンで、四十を過ぎてもやたらめったら女に手を出しまくっていた。今の愛人はエルザ。娘がいるのも構わず愛人といちゃつきまくっていた。セシルはもう慣れっこで、気にしていない。

  そんな中、昔からの知り合いであるアンヌがやってきて、エルザも含めた四人で共同生活を送り始める。父と同年代の彼女、歳をとってもまだ美しい彼女は、レイモンの心をわしづかみにし、ある時ついにエルザを捨てて、アンヌと関係をもってしまう。

 セシルがその尻ぬぐいをさせられた次の朝、二人は結婚すると宣言する。「マジかよぉ!?」とびっくりするも、歳が歳だし、仕方ないか、と思うセシル。幸せな日々が始まった。

 そんな中で、セシルはたまたま浜辺で出会ったシリルと恋仲となる。ちょくちょくあってはキスをする関係が続いていた。セシルも幸せになっていたのだ。

 もちろんそんなことが続くはずがない。アンヌは一家の母として動き始める。今まで自由人だったレイモンとセシルの生活が型にはまっていく。セシルはそれが耐えられなかった。勉強しろと言われても全く勉強せず、部屋を歩き回ったりと反抗期むき出し。ついにシリルとキスしているところを見つかり、会うのを禁止されてしまう。

 あ~不自由だ~辛い~・・・。この時からセシルはアンヌを追い出す作戦を考え始める。

 エルザとシリルに恋人の振りをさせ、父に見せつける。これによって、若さを失うことに耐えられないレイモンはもう一度エルザに手を出す。そしてアンヌは捨てられる。

 これが作戦だった。順調に進んでいく計画。父のことを知り尽くしたセシルだからこそできることだった。しかし、一方でアンヌの優しさに良心の呵責を感じ始めるセシル。アンヌは自分が会うのを禁止したせいで、セシルがシリルを取られてしまった、と思ったのだ。

 家庭はどうかというと、計画がばれないように模範的な人間を演じているので順風満帆だった。

 紆余曲折あって、ついに父がエルザの元に行った。しばらく、知らんぷりをして、タバコを吸っていると、セシルの目の前を凄まじい勢いでアンヌが駆け抜ける。

 大泣きしながら、車に乗り込み、家を去っていた。そう、不倫現場を目撃してしまったのだ。

 そのすぐ夜。アンヌに帰ってきてもらう作戦を父と二人で考えていた時のこと、アンヌが交通事故で死んだことを知る。

 今でも夏になると、ベッドの上でアンヌを思い出す。彼女は事故ではなく、自殺だったと良心の呵責に苛まれる。悲しみよこんにちは

 

という、話でした。

 十七歳という、純粋さに知恵がつき始める年ごろ、大人の一歩手前にある少女が、ちょっとした悪知恵で人を死に追いやってしまう話ですね。

 序盤の甘い恋愛と、放蕩父の更生となんだか綺麗に進んでいくなぁと思っていたら、自由奔放さが顔をだし、気に入らない奴は追い出してやろう!というエゴが顔を出し、追い出すだけのつもりが、死んじゃって、人生に闇を残す。あっ、そういう展開ね・・・。悲しみよこんにちはって感じでしたね。

 正直、こういう展開多すぎて深い感想はあんまりないけど、割と面白かったね。女心なるものが結構書かれてるけど、男にはあんまりわからん!というのが大きい。女性に読んでいただき、感想を書いてくれ、以上だ。