ヤマさん「被害者は○○・・・」
一課長「いくぞ!」
みんな「はい!」
(唐突に若者が出しゃばってきて)
「私は警視庁○○課、勝又です!絶対にホシをあげてみせます!」
一課長「勝ち気だな!よろしく頼むぞ!カツ!」
木曜20時、こんなやり取りが夕食時のテレビに流れる。
今日はサスペンスドラマ『警視庁・捜査一課長』が始まった日である。
このやり取り、実はツッコミどころが2つある。
その1、「勝又」と「勝ち気」でダジャレが挟まれている。
その2、自己紹介してきたばかりの新人にいきなり「カツ」とあだ名をつけている。距離感が全然わからない上司である。
文字だけ見れば、脚本家がふざけているのがよくわかるのだが、あの勢いで会話が流れると、純粋な視聴者の脳みそは壊されてしまい、違和感を感じなくなる。木曜サスペンスの恐ろしさである。
木曜枠には『一課長』と並ぶサスペンス巨頭がある。『科捜研の女』だ。
『科捜研の女』にも頭が壊されそうになる時がある。
このドラマには、普通の事件パート、捜査パートに加え、『科捜研』パートがある。『科捜研』パートとは、沢口靖子が同僚と科学捜査をする様子が、やたらかっこいいBGMと共に流れるパートだ。
一見すれば、『科捜研の女』のタイトル回収する一番のポイントなのだが、やはり純粋な視聴者の頭を壊してくる。
成分分析などの科学的な捜査をしている中に、唐突にネットで人物名を検索する様子が入ってきたのだ。
普通の人間であれば、ネットで人物名を検索するのは科捜研関係ないじゃんwとなるのだが、あの妙なBGMが流れていると、まるでネット検索が科捜研のように思えてくる。この脳みその壊し方が上手い。だからこそ、木曜サスペンスはいつまでも生き残るのだとしみじみと思う。
ちなみに僕は土門さんと一課長の違いが全然わかりません。終わり。